レセプト業務について(1)
医療事務には通常業務である受付のほかに診療報酬明細書といったものを制作・作成する大切な役目や仕事があります。この診療報酬明細書をレセプトといいます。ではレセプトというものはどんなものなのでありましょう?わたくし達が病院にかかるとそこで支払う医療費は全額ではありません。これはわたくし達が保険組合といったものに入っているからです。その証拠に皆さんは保険証といったものを持っていますよね?病院では必ず保険証をみせなくてはいけません。これは患者さんが支払う負担額以外の金額をその患者さんが加入している保険組合に支払ってもらうためです。誰がどこの保険組合に入っているのかをカルテに記入するのはその為です。医療事務は月末になると患者さんが1ヶ月の間にどんな診察を受けどんな処置がされたかをまとめた明細書を制作・作成します。それがレセプトです。患者数が多い病院では膨大な量になります。ですから気の遠くなるような作業です。けれどもしかし以前は手書きで行っていたこの業務も現時点はパソコンで制作・作成できるようになったので随分楽になってきています。というものはいえコンピューターも人の手によって打つものです。したがいまして誤りもあるでありましょう。その打ち誤りがないか処置や病名などの記入漏れがないかをチェックしなくてはなりません。患者数が少なくても多くてもこのレセプト業務は約7?10日ほどで終わらせなくてはなりません。そのため大病院のようなさてはレセプト制作・作成期間だけ人員を増やしたりするところもあるほどです。かなり根気がいりますします。そして医療事務の役目や仕事の中で最も専門性が問われる重要な役目や仕事といえるでしょう。これは確かなことです。
レセプト業務について(2)
医療事務の役目や仕事の中で最もポイント重要ともいえるレセプト業務。膨大な量のためこの世界や業界では月初めの仕事や残業は当たり前とまで言われているこの作業。そのレセプト業務の中で医療事務員が一番恐れているものがあります。何だと思われますか?それは返もど[へんれい]です。返もどというものはレセプトを一生懸命・必至の思いで制作・作成し入念なチェックをしたにもかかわらずミスがあると審査支払機関からレセプトがもどってきてしまうことをいいます。返もどをされる理由は多々あります。保険証に記されている詳細の記ミス。これは受付での入力ミスや月初めの保険証のチェック漏れなどが原因となります。更には傷病名などの記ミス記入漏れ・・・『患者さんの病名でこの処置はおかしい』などと言った記ミスがあると査定にもつながってしまいます。返もどや査定の分はミスを直して再提出してからの支払いになります。ですから返もどが多ければ多いほど病院の収入に損害が出てしまいます。ミスは無いほうが良いのでありますが人間はミスをしたものほどしっかり頭に記憶されることが多いですよね?ミスをしたら同じミスはしないようにノートにまとめるなどします。自分専用の「虎の巻」を作ると良いでありましょう。特にこの役目や仕事では病気のノウハウや知識が必要になってきます。この病気にはこの処置は必ずつくとかこの病気にはこの薬などといった専門ノウハウや知識がないと記漏れは見つけることができません。人生一生勉強といいます。けれどもどんな役目や仕事でも勉強が必要なのは同じです。すでに長い期間働いている方達でも毎日の勉強は欠かせないといいます。ですから医療事務の役目や仕事はかなり奥が深いと言えるでありましょう。
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